北海道
事業について

ごあいさつ

当研究会は平成17年7月、『道南魚道研究会』(任意団体)として発足し、早や10年の節目の年を迎えました。6月3日の総会に於いて戸沼前理事長が勇退され、森居久が理事長に就任致しました。これまでの活動をさらに充実させるべく努力したいと思いますので、皆様のご理解とご協力を切にお願いする次第です。
総会に合わせて創立10周年記念特別講演会を開催致しました。講師は10年前の設立総会でご講演を頂いた日大の安田教授並びに林野庁の花岡千草氏(現岡山大学)のご両名をお招きし、盛会を博したところです。
当会の会員は建設業や建設コンサルタントの方が多いのですが、『(かつて)自分達が造った魚道が今どのようになっているか(機能しているか)』とする、何ともスッキリしない気持ちが研究会設立の大きなエネルギ-となっていると聞いております。このため設立直後から魚道調査を実施し、この結果を魚道デ-タベ-スとして構築し、現在当研究会活動の柱のひとつとなっています。
この魚道デ-タベ-スの構築作業は、大きく分けて①魚道の基礎諸元(位置、形式・形状等)の入力と②機能状況調査結果の入力の2つに分けられます。これまでの作業手法は①②を同時に行ってまいりましたが、作業の負担が大きくて思うように進捗しないことが分かりました。現在は前段として①の作業を先行し、後日に②の作業を嵌め込んでいく手法に切り替えて、鋭意①の作業を進めているところです。
このデ-タベ-スの分析結果等を活用し、魚道清掃(ゴミの除去や土砂の排除など簡単な維持管理)で機能回復を図るもの、簡易な修復を行うもの、場合によっては抜本的な改築を要するものもあるかも知れません。いずれにしても、魚が自由に往来できる魚道が望ましいのは当然です。
これらの活動は昨今の『サイクル型維持管理(PDCA)』、『総合的・戦略的維持管理』にも通じた時代の要請にも添うものと考えますが、魚道管理者や一般市民の皆さんのご理解・ご協力を得ながら共に取り組んで参りたいと思います。今後とも宜しくお願い申しあげます。

NPO法人 北海道魚道研究会
理事長 森居  久

理事長 森居久

設立趣旨

「戦争の世紀」とも言われ産業革新、技術革新が急激なスピードで展開された20世紀が過ぎ去り、現在、我々が生きている21世紀は「環境の世紀」と言われています。日本の都道府県の中で自然が残っているといわれる北海道においても、つい30~40年ほど前まで豊かだった自然は、人々の生活が向上することと反比例するように失われてきています。
私達は、社会・生活環境の整備と自然環境の調和を念頭に置き、これまで携わってきた河川を中心とした構造物の設計や施工の経験を踏まえ、河川環境の保全と回復のための活動を通じ、「環境の世紀」の社会のあり方を考えていこうと思っております。私達は、この活動のベースを「魚道」に置き、魚道から提起される種々の課題「河川生物の生態」、「周辺環境」、「構造物の設計・改良」、「維持管理」などを通して活動目的である「河川環境の保全と回復」を図ることとしております。また、目的達成のためには、一部の技術者だけでなく、地域住民、河川を利活用する関係者など多くの方々とともに意見交換し、行動していくことが必要だと考えております。そのために、今般、「特定非営利活動法人 北海道魚道研究会」を設立し、自然と人間の調和のとれた心豊かな地域社会づくりを目指すものであります。